【青の祓魔師】26巻の考察:聖騎士・アーサーを呼ぶ理由
聖騎士・アーサーの正体

ここでは後に繋がってくるため、まず聖騎士(パラディン)・アーサーの正体についての考察をしていきます。結論から申し上げますと、聖騎士・アーサーはルシフェル群の実験体と考えて間違いないでしょう。
アーサーがルシフェル群の実験体だと裏付けるのは、第85話でライトニングと勝呂が十三號セクションについて調査しているシーンにヒントが隠されているからです。それは、ライトニングが目を通していた十三號セクションが稼働していたころの資料にありました。
- 実験についての説明文の意味
- ルシフェル群に載っている名前は1人を除き、全員イギリスの男性名(アーサーの出身はイギリス)
- 実験成功者には黒塗り、死亡者は斜線、生存者は空白
実験についての説明文の意味
まず1つ目の、十三號セクションで行われていたエリクサー実験についての資料内に書かれた説明文に、確信に迫る大きなヒントが隠されていました。
1.「ドナーの憑依体遺伝子をベースに生殖細胞」
2.「肉体再生能力の高い悪魔が憑依した人間のドナー」
3.「遺伝子配列の組み変えを断続的に行う素体」
4.「完全なコピーではない。生物学上はドナーの兄弟」
出典:【青の祓魔師】第85話より引用
これに加えて第86話で判明したことを照らし合わせていくと、1文目と4文目はエリクサーに適合する可能性の高い、八候王上位三位の憑依体の遺伝子配列を組み変えたクローンたちのことではないかと考えられます。
さらに、4文目の「完全なコピーではない。生物学上はドナーの兄弟」というのは、アザゼル群のドナーの憑依体遺伝子は日本人であることを示しています。
補足すると、その当時にアザゼルが憑依できた人間は日本人であり、そのドナーの遺伝子を組み変えて異なるクローンを作っていたということだと読み取れます。
これらを踏まえると、ルシフェル群はイギリス名しかないことからも、ルシフェルが憑依できたのはイギリス人だったことがわかります。
ルシフェル群に載っている名前は1人を除き、全員イギリスの男性名(アーサーの出身はイギリス)
ルシフェル群の名前が書かれた資料の中で、1人だけイギリス名ではない名前が”ARSTUR”。しかし、これは事実をぼかしたいという作者の意図的なミスが考えられ、実際には”ARTHUR(アーサー)”なのではないかと思われます。
実験成功者には黒塗り、死亡者は斜線、生存者は空白
これは第86話にて、ライトニングが十三號セクションの資料から見つけたアンブロシウス(アマイモン)のRESULT(結果)の欄が”黒塗り”になっており、RESULTが”黒塗り”になっている者は成功者だと判明しています。※アンブロシウスは、アマイモンが正十字学園に通う際に使っていた名前。
また、第88話の勝呂が十三號セクションから持ち帰った資料を見直しているシーンでは、藤本獅郎の記録からRESULT(結果)の欄が空白になっていました。これにより、RESULT(結果)の欄が”空白”の者は生存者であると考えて間違いないでしょう。
聖騎士・アーサーと思われるルシフェル群の実験体”ARSTUR”のRESULT(結果)の欄は、空欄でした。ということは、”ARSTUR”は生存している可能性が高く、写真を見るとアーサーに酷似していることから、ルシフェル群の実験体”ARSTUR”=聖騎士・アーサーと推測できます。
聖騎士(パラディン)・アーサーを呼ぶ理由は?
しえみを修練に送り出した後に、エレミア・ウザイが聖騎士・アーサーを呼ぶかのような発言がありました。このタイミングで聖騎士・アーサーを呼ぶのは、創造王・シェミハザとなるしえみと結婚させようとしているのではないかと推測します。
これについては、しえみとアーサーが抱えるバッググラウンドに所以があると考えられるのです。まず、しえみは前項で考察した通り、悪魔×巨人の混血だとします。
次に聖騎士・アーサーはルシフェル群の実験体だとすると、この2人が結婚して子供が生まれたら悪魔×巨人×ルシフェル群(最強の実験体)の子供ができることになります。そうなれば、サタンやルシフェルという強大な力を持つ悪魔に対抗できる、最強の武器であり盾である存在ができることになるのです。
燐のような悪魔の力を継ぎながらして(悪魔)、サタンらに対抗できる巨人の力を引き(巨人)、悪魔にも耐えうる肉体を持つことになる(最強の実験体)。
この血統が実在できれば、これこそ最強の光となる存在に間違いないと言えるでしょう。もし実現するとしても、それまでにはそれなりの時間はかかることになりますが、その間は燐を聖騎士にして物質界(アッシャー)を守らせれば、実現はそう難しくないと考えられます。
【青の祓魔師】26巻の感想
突然みんなの元を離れたしえみは、どうやら急いで修練を済ます必要があるようですが、これが何を成すのか今後の展開がますます気になります。やっと再会を果たした燐と雪男たちはまさかの大喧嘩、感動の再会とはいかないところもこの2人らしく感じました。
それにしても燐の成長が目まぐるしくて、悪魔の力に振り回されていた頃とはまるで別人かのような成長っぷりに驚きました。それでも燐の根にある優しさは変わることなく、呆れるほどに真っ直ぐな姿にはグッと来ることも。
しえみの件も動きを見せ始め、より一層今後が気になる展開になってきた【青の祓魔師】から目が離せません!