【進撃の巨人 The Final Season】67話「凶弾」ネタバレ。ガビとファルコの叫びにこたえて立ち上がったライナー「鎧の巨人」。
しかしすっかり戦意を喪失したライナーは、「顎の巨人」ポルコを取り戻すことで精いっぱい。再び地面に倒れ込んでしまいます。代わりにライフルをとって立ち上がったのは戦士候補生ガビ。敵意むき出しのガビは飛行船を追っていきます。
【進撃の巨人 The Final Season】67話「凶弾」あらすじ
瀕死の「顎の巨人」を救うため、「鎧の巨人」ライナーは立ち上がりエレンに向かっていきます。
エレンに殴られ倒れ込みますが、「顎の巨人」の体はしっかり奪い返しました。
余力のなくなったエレンは巨人の体を捨て、ミカサとともに戦線を離脱します。
調査兵団の兵士たちも作戦どおり続々と飛行船へ戻り、マーレの攻撃から飛行船を守っています。
飛行船の乗込口が開き、エレンに手を差し伸べるアルミン。
しかし、幼なじみの久しぶりの再会に笑顔はありません。
そして、乗り込んだエレンをリヴァイが蹴り飛ばして拘束しました。
無表情な目で見上げるエレンに対しリヴァイは苦々しく言います。
「喜べ。すべてお前らの思いどおりだ」
飛行船の下では殿(しんがり)を買って出たかつての駐屯兵団師団長ロボフにあとをまかせ、ジャンが一足先に船へと戻ってきました。
コニーとサシャに迎えられたジャンは、死者が6名出てしまったことに苦悶の表情を浮かべます。
フロックたちは「大勝利だ」と雄叫びをあげ、ジャン、コニー、サシャの3人とはあきらかに温度差がありました。
コニーはジャンとサシャの首に手を回し「やっぱりお前らは特別だよ」と、生き残った喜びを伝えます。
そのころ、飛行船を追って走り出していたガビをファルコが引き止めていました。
ガビは、なんでこんなことをされたのかわからないまま踏みにじられるのは許せないと強く訴えます。
エレンとライナーの話を聞いてしまったファルコは、敵もマーレに大勢殺されたから報復したのだと話しました。
するとガビは、島の悪魔は殺されて当然だと言って走っていってしまいます。
飛行船の下で確認のため最後まで残っていたロボフは、ライフルを構える人影に気づき銃を向けます。
しかし、相手が子どもだったため躊躇してしまい、ガビに撃たれてしまいました。
ガビは、ワイヤーがつながったまま地上に落下したロボフを利用して、飛行船に乗り込もうと考えます。
止めようとしたファルコに「あんたはいい奴だった」と別れを告げ、近づいてきたファルコの兄コルトから逃げるようにガビは立体機動装置に手をかけました。
次の瞬間、ファルコもそれに飛びつき、ふたりは飛行船の乗込口付近へとたどり着きます。
【進撃の巨人 The Final Season】67話「凶弾」ネタバレ
何かがぶつかる音を聞いたサシャ。
ロボフが上がってくると思っていた乗込口から転がり込んできたガビによって、一発の銃弾が発射されました。
凶弾はサシャに命中し、彼女はその場に倒れ込みます。
駆け寄ったコニーとジャンに、「ごはん、は、まだ、ですか……にく……」と弱々しく話すサシャ。
ガビとファルコは怒り狂った兵士たちに殴られ捕らえられます。
フロックはふたりを外に投げ捨てると言いますがジャンは……。
*
ピークは、自分たちをだましたマーレ兵は3年前行方不明になった最初の調査船のメンバーだったとマガト隊長に報告しています。
その人物がジークの信奉者だったので思い出したとピークは言います。
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さんざん呪いの言葉を吐くガビにジャンは、首謀者に会わせてやると言います。
ガビとファルコがとなりの部屋で目にしたのはなんと、自分たちのリーダー、ジークの姿でした。
ジャンがしぼり出すような声でサシャがこの子に撃たれたと告げると、ミカサとアルミンはあわてて部屋を出ていきます。
操縦室から出てきたハンジが「すべては計画どおりってわけですか?ジーク・イェーガー」と声をかけると、ジークは「誤算は多々あった」と答えます。
「ジーク、さん?」とガビ。
この子たちは?とハンジが聞くと、ジークは答えます。「誤算だ」と。
ジャンは語気を荒げ、「顎」と「車力」を拘束できなかったあの長身のマーレ兵を責めます。
あごひげをはがしたその兵士(実は女性だった)は自分の失態を認めますが、そのせいでジークは調査兵団を攻撃せざるを得なくなり、死ななくてもいい兵士が死んだとリヴァイもジークに皮肉を言います。
ジークが「お前こそたいした役者だ」と、本当はリヴァイがジークを殺したがっているのに芝居したことを茶化すと、リヴァイは一番食いたいものは最後までとっておくタイプだと答えました。
そこでエレンが(世界がパラディ島を総攻撃するまでの)時間はかせげたはず、と口を開きます。
ハンジはエレンに対し、君を救うたびに多くの犠牲が出る、それをわかっていながら自分を人質に強硬策をとり、こちらは選択の余地なしだと冷たく言います。
そして、「君はわれわれを信頼し、われわれは君への信頼を失った」とも。
しかし、ジークは「こうして始祖の巨人と王家の血をひく巨人が揃った。すべての尊い犠牲がエルディアに自由をもたらし必ず報われる」と強気です。
そこへコニーがサシャの死を告げに入ってきました。
最期の言葉が「肉」だったと聞いたエレンは、昔サシャがくすねた肉を服の中に隠し「土地を奪還すればまた牛も羊も増える」と言ったときのことを思い出しました。
ジャンに「おまえが調査兵団を巻き込んだからサシャは死んだ」と非難され、エレンは唇を噛みます。
さまざまな思いの人間を乗せたまま飛行船は進んでいきます。
【進撃の巨人 The Final Season】67話「凶弾」感想まとめ
ついにこの日が来てしまいました……サシャ回です。
【進撃の巨人】シリーズの中でも癒しというかコミカル担当というか、常に「食欲」につき動かされている愛すべきキャラクター、サシャ。
「ふかしたイモ」や肉を食べられないよう柱にしばりつけられてしまった姿など、シリアスなこの作品の中で語り継がれるようなシーンが印象的です。
そのサシャがこの【進撃の巨人 The Final Season】ではクールに、そして美しく描かれ、新たなファンを獲得したであろうその矢先、退場となってしまいました。
サシャが撃たれる前、まずジャンとコニーという同期との絆の深さがうかがえるシーンが描かれます。
仲間ながら価値観のちがいが明らかなフロックたちと104期生との対比。
勝利に浮かれる後輩たちと、エレンのしたことに納得していないジャンたち。
コニーがジャンとサシャに抱きついて無事を喜んだとき、サシャが手を添えたのには胸が熱くなりました。
一方のジャンは、ジャンらしく照れ隠しに悪態をつき、3人は以前のように軽口をたたき合って久しぶりにほっこりしてたのに……ガビの登場です。
ガビにはガビの正義があり、彼女が一概に悪いわけではないのですが(それはライナーも、そしてエレンも同じ)、原作のこのシーンでガビのことが大嫌いになったことを思い出しました。
ただこの【進撃の巨人 The Final Season】のガビは、佐倉綾音の演技の素晴らしさもあってとても魅力的です。
それについてはいずれ触れるとして、ガビが撃ってしまったのがサシャだったということの重みをおぼえておいてください。
倒れたサシャに話しかけるコニー。
うろたえるジャン。
そしてかけ寄って大粒の涙をボタボタ流すミカサとアルミン。
このときの無音の演出が心をえぐってきます。
エレンの乾いた笑い、からの後悔の表情。
ジャンの言葉がエレンに突き刺さっていました。
放送後、しばらくはサシャの死をなげくTweetがあふれかえりトレンド入り。
エンディングの歌が終わり予告のあとのエンドカードは、やわらかな光の中で肉を持ってほほえむサシャの可愛いらしい姿でした。
サシャは死んでしまいましたが、次回過去のエピソードでMAPPAならではの新たなサシャの姿が見られそうです。
そして、ジークの裏切りについても気になるところです。